歴史歴史

1520年頃(大永年間) 馬と娘の物語「おしらさま」

  柳田國男が紹介する『遠野物語』にも馬が数多く登場します。馬と人間の娘が恋をするオシラサマ伝説をはじめ、馬を川に引き込むカッパの話、オオカミに馬を食い殺される話……。思えば馬と人が苦楽を共にした遠野の里。頻繁 [...]

 

『おしらさま』 写真提供:岩手県立博物館


柳田國男が紹介する『遠野物語』にも馬が数多く登場します。馬と人間の娘が恋をするオシラサマ伝説をはじめ、馬を川に引き込むカッパの話、オオカミに馬を食い殺される話……。思えば馬と人が苦楽を共にした遠野の里。頻繁に話に出てくるのは当然のことかもしれません。
「この地方を旅行して最も心とまるは家の形のいずれもかぎの手なることなり」。厩と軒続きの「南部曲がり家」について、柳田國男はそう記しています。しかし、岩手の農村では当たり前にあった風景。明日を生きる同志として馬をいかに大切にしたかを象徴するものといえます。

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